012.jpg

split c20
a0n0 / Takeshita

Released: June 5, 2021



コンセプチュアルかつ明晰で科学的なアプローチが特徴のGuy Birkinだが、Ultimate_Collectionに提供されたトラックは、予想の斜め上を行く、Jazz〜Hip Hop的な黒いグルーヴを感じさせるものだった。


楽曲は、グラニュラー合成によると思われる、水が沸騰するかのようなノイズ音で始まる。


44秒ほど経過したところで、突如ライドシンバルとリムショットによるドラムサウンドが重なる。生ドラム感のある、このサウンドはかなり意外なもの。


冒頭のノイズがフェイドアウトしていくと共に、背後から徐々に質感の異なるノイズが現れ、大きなうねりとなっていく。ノイズは奇妙な定位感で立体的に動き回る(バイノーラル?)。ノイズと共に鳴らされるビートは、乾いた音色のHip Hop的なグルーヴであり、溜めの効いたベースラインを伴っている。


2:40ほどから、冒頭のグラニュラー的なノイズが再び登場。密度が最高潮に達すると同時に、ドラムサウンドと共にカットアップされる。ビートの余韻と共に、太いベースラインが鳴らされ、楽曲が閉じられる。



Guy Birkinは"Aesthetic Complexity"というホームページを運営しており、自身の作曲アプローチ、数学的な手法やスペクトラム解析を用いた他者の楽曲の分析など、興味深い記事を多数公開している。こちらもぜひ。



(上の画像は https://aestheticcomplexity.wordpress.com/2021/05/25/evol-the-chord-catalogue-for-eight-o-eight/ より引用。)



Selected Discography


Symmetry-Breaking (2011)



最初期のリリースだが、その後の作品群を特徴付ける科学的なアプローチが既に用いられている。グラニュラー合成、フーリエ解析、アルヴォ・ペルトのティンティナブリ様式をベースとしたアルゴリズム作曲、気象データの音響化など様々な手法によっているが、音楽自体は非常に美しく、エモーショナルに響く。アートワークはセルラーオートマトンによるものか。



Guy Birkin & Sun Hammer – Complexification (2015)



Sun Hammerとのコラボレーション作品。単純な音からスタートし、互いにファイルを交換し合い、より複雑になるように加工、これ以上複雑にならないと思ったら終了、というプロセスで制作されている。プロセスはpdfで事細かに公開されている(https://entracte.co.uk/E187.pdf)。複雑さと芸術作品の美しさの関係は、Guy Birkin自身による以下の博士論文でも深く探求されている。 Guy Birkin (2010) Aesthetic Complexity.pdf



SARS​-​CoV​-​2_LR757995_2b (2020)



コロナ禍にSUPERPANGよりリリースされた衝撃作。COVID-19のゲノムシーケンスの音響化。4つの塩基(AGCT)を4つのトラックに割り振り、MIDIシーケンスにマッピング、Razorとドラムシンセをトリガーしている。同様の手法の作品をHARD RETURNからもリリースしているが、こちらはアラブの音階(マカーム)を用いており、よりエキゾチックで毒々しい印象。





Song: Uchandifunga Artist: The Four Brothers

Song: Qourrat âyni Artist: Beihdja Rahal

Song: Ichib Ifiss Artist: Lahbib Boutaxi

Song: Original Artist: Fally Ipupa Song: Original

Song; Pyeongjo Hoesang 유초신지곡 (평조회상)중 상령산.중령산 Artist: National Gugak Center Jeong Orchestra

Carl Stone http://www.rlsto.net/Nooz/

Tag Cloud

Recent Posts

© 2021 時の崖 tokinogake